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学習指導案 /
図書館教育におけるコンピュータの活用実践

第9回キューブ活用コンテスト授業実践アイディア部門準グランプリ受賞 No.000634 2003


学校種・学年 小学校 1・2・3・4・5・6学年
教科 国語科・総合的な学習の時間・特別活動 、(情報教育)
小学校 国語科 学習指導案/指導計画/授業アイディア
小学校 総合的な学習の時間 学習指導案/指導計画/授業アイディア
学校名 岐阜県 大垣市立赤坂小学校
作成者・発表元 近藤 満
使用ソフトウェア・教材 お絵かき(キューブペイント)
ワープロ(キューブワード)
ホームページ作成(キューブページ)
電子紙芝居(キューブプロジェクタ)
データベース(キューブベース)
ブラウザ(キューブブラウザ)
 教育用統合ソフト キューブシリーズ製品情報


1.研究全体構想


赤坂小学校は平成14年度より図書館教育の研究に取り組んでいる。本校は以前より情報教育の推進や地域に題材をもとめた「ふるさと学習」の研究に取り組んできた。そこで、地域全体を図書館としてとらえて、読書センターとしての機能と学習情報センターとしての機能の充実と活用をはかるために、コンピュータを生かした実践をおこなってきた。
 
【研究全体構想】

学校の教育目標「みんななかよし」       


 

研究仮説(2)
図書館を活用し、課題追究の方法と場を効果的に設定すれば、自分の考えを持ち「追究する力」が育つ。

研究内容(2)
追究する力を育てる図書館活用


ア) 学習の見通しを持つことができる学習過程の工夫
図書館を利用した学習過程の工夫
指導・援助、評価の工夫
ポートフォリオの活用
 
イ) 情報活用能力を育てる学習センターとしての環境の整備
ふるさと学習室、郷土館の活用
ふるさと先生、地域との連携
コンピュータの活用
 
研究仮説(1)
本の喜び、楽しさを味わう活動や指導を重ねれば、思いを深め、「感動する力」が育つ。

研究内容(1)
感動する力を育てる読書活動


ア) 読む力を育てる読書活動の在り方
学習指導の工夫(小中の連携)
学習形態の工夫
 
イ) 読書の楽しさを味わえる児童活動の活性化と読書環境の整備
児童活動の工夫
読書タイムの工夫
学校司書との連携
研究仮説(3)
伝え合うために様々な場を想定し、表現することや理解することのよさを味わうことができれば、互いの考えを深め合い、「伝え合う力」が育つ。

研究内容(3)
伝え合う力を育てる学習活動


ア) 学びを深める場の設定
単元構成の工夫
学習過程の工夫
 
イ) 自己表現力を育てる指導・援助の工夫
表現方法の工夫
相互理解の工夫

2.学習情報センターとしての機能の充実と活用



(1) 学習情報センターの充実
ア. ふるさと学習室の整備
地域全体を図書館としてとらえ授業実践をすすめるにあたり、低学年では生活科、中高学年では総合的な学習の時間を中心に図書館の活用をはかっている。本校は8年ほど前より、「ふるさと赤坂」を題材としたふるさと学習に取り組んできた。そのため、各学年ごとに総合および生活科において地域を教材とした学習に取り組み人材や素材などの学習情報をたくわえてきてた。しかし、その情報は人材バンクとしてカードに残して次年度に引き継ぐなど教師が使える形としてしか整備されていなかった。そこで、児童が自らその情報を活用できるようふるさと学習室を整備した。
  
ふるさと学習室には次のようなもの情報として活用できるようにした。
 
地域人材(ふるさと先生)の紹介
地域素材資料(地域素材の写真・文章)
ふるさと学習で利用する本やパンフレット
前年度の児童の学習ノート(年度ごとに返却、一部をコピー掲示)
前年度までの児童の学習作品(発表資料など)
コンピュータ
 

ふるさと学習室 地域人材の紹介 地域素材資料
 
このうち人材バンク及び地域素材資料については、コンピュータでも同じように見つけることができるようにデータベース(キューブベース)を利用した。また、前年度までの児童の学習作品(発表資料など)についてもデータベースを利用して、どこにどのような資料があるのかがわかるように整備をすすめている。
 
 
イ. ふるさと学習情報のデータベース化
児童が主体的に学習できるようハイパーキューブねっとJr.2を使ってふるさと学習情報を整備している。整備するにあたりハイパーキューブねっとJr.2のポケットの機能を活用した。
 
全学年共通して「ホームページの図鑑」「大垣むかし話」「ふるさと学習」「○年学習」をポケットとして利用できるようにした。
    

ポケット「○年学習」
学年ごとに利用するふるさと学習の素材データや算数などの教材を収めて活用できるようにしている。
 
ポケット「ホームページの図鑑」
コンピュータの図鑑として、児童が活用しやすいように分野ごとにいろいろな図鑑タイプのホームページのショートカットを収めた。特に4年生はふるさと学習で身近な杭瀬川について学習する。そこで、探検してみつけてきた草花、鳥、魚などを調べやすいように分類した。地域探検でみつけた動物や植物をこの図鑑を使って調べ、それを自分のポートフォリオにいれて学習をすすめるなど効果的に活用できた。
  
ポケット「大垣むかし話」
大垣に伝わる昔話を調べられようにした。調べ学習に使う本が限られているため、そこに載っている昔話をPDF形式で収めたり、大垣の昔話を調べることができるホームページへのショートカットを収めた。また、主に3年生が赤坂の昔話について学習するのに利用するため、「赤坂の昔話」というホームページを作成した。ここには昔話を動画としておさめ、繰り返しお話を聞けるようにしている。地域を探検して聞いてきたお話を何回も聞きなおすことができるようになっている。
 
ポケット「ふるさと学習」
ふるさと学習室にある資料をデータベース化して収めている。「ふるさと学習資料○年」はふるさと学習室にある学年ごとの資料を、「わたしたちの先生」は地域人材を、「赤坂しりょう」は集められている地域素材資料をそれぞれデータベースを使って整理した。データベースの検索機能を使えば、すぐに必要な情報を取り出すことができように整備をすすめている。
 
(2) 授業でのコンピュータの活用

ア.

3年総合「赤坂の昔話」
赤坂にはいくつかの昔話が伝わり残っている。3年生のふるさと学習では、この地域の昔話を調べる。
単元を追究する段階では、自分の課題に応じて図書室、ふるさと学習室、コンピュータ室を使って学習をすすめるようにした。
 
本から調べることが中心となったが、次のような思いを持つ児童はコンピュータを活用した。
「柿の木地蔵」の話を聞いたが、柿の木地蔵を見たことがない。写真がないか。
「大蛇に追われた虚空蔵さん」は聞いた話と本にのっている話と少しちがうところがある。もう一度話を聞いてみたい。
コンピュータの「赤坂しりょう」や「赤坂の昔話」を利用することで、活字以外の情報を利用して追究を進めることができた。
 

イ.

4年総合「大好き!わたしたちの杭瀬川」
4年生では、身近な杭瀬川を調べる。ここにはホタルが生息し環境をみつめる学習に発展していく。4年生でも同じように追究する段階で図書室、ふるさと学習室、コンピュータ室などを課題に応じて学習を進めていく。
 
杭瀬川の魚を調べている児童は、魚にくわしいふるさと先生に質問をしたり、図書館の本やコンピュータの図鑑でみつけた魚を調べていった。同じように杭瀬川でみることができるホタル、草花、鳥などについて様々な方法で調べていった。また、杭瀬川の水の汚れに目を向けていった児童は、水質検査の方法などをインターネットを利用して学習することができた。
 
インターネットを利用する場合、ブラウザ(キューブブラウザ)の利用が次の点から効果的であった。
 
ブラウザが個々の児童に対応しているため、自分に必要なホームページを自分のお気に入りにいれて、繰り返し利用することができた。
ブラウザにふりがな表示機能があるため、まだ習っていない漢字についてもふりがなを通して、およその意味を読み取ることができた。
調べたホームページから必要な情報を取り出し、お絵かき(キューブペイント)などを使って自分の資料として保存して再利用することができた。
 
ウ. 6年総合「わたしたちのふるさと赤坂」
6年生では、今まで学んできたふるさとのよさをもう一度確かめ受け継ぎ広げようとする活動を行う。
 
1学期は愛知県の音羽赤坂小学校との交流がある。東海道と中山道の違いはあるが同じ江戸時代からの宿場町ということで交流が続いている。音羽赤坂小学校の児童が訪れた時、自分たちが住んでいる赤坂を紹介する。
 
そのためには、もう一度自分たちの町赤坂をみつめ直さなければならない。音羽赤坂小学校の友だちに説明するために、それぞれのグループで様々な方法を使い紹介するための資料をつくる。
 
交流実行委員は、電子紙しばい(キューブプロジェクタ)を利用して、全体交流会の時に大垣赤坂小学校の紹介を行った。また、交流の記念品としてワープロ(キューブワード)で大垣赤坂小の紹介ブックをつくり贈った。
 

電子紙しばい「赤坂紹介」 ワープロ「赤坂紹介ブック」
 
また、3学期に全校で「赤小ふるさとフェスタ」が行われる。これは、各学年が取り組んできた「ふるさと学習」を地域の方を呼び紹介する場である。6年生は自分たちが取り組んできた「赤坂の詩」の合唱を披露する。また、それぞれの児童が自分の調べたふるさとについて作品をつくり紹介をする。「赤坂の詩」の内容を追究してきた児童は電子紙しばいで紙芝居をつくり、「赤坂の詩」への関心を高めようとした。
 

電子紙しばい「赤坂の詩紹介クイズ」


3.読書センターとしての機能の充実と活用



(1) 読書センターの充実
ア. 掲示板の利用
図書室には様々な本がある。そこで、全校児童の読書がより盛んになるように、学年ごとに「おすすめの本」を選び紹介した。図書室や各学年の読書コーナーには「おすすめの本」の掲示物をつくり紹介した。
 
昨年度、本校も校内LANが整備され、どの教室からもコンピュータを利用できる環境になった。そこで、「おすすめの本」をけいじ板(キューブボード)を使って、紹介できるように計画をすすめている。残念ながら、校内LANは整備されたが各教室のコンピュータの処理能力の関係で実用までにはいたっていない。
 
しかし、けいじ板を使えば、紹介した本に自分の感想を書き込んだり、図書委員会などで新刊図書の紹介したりするなどの活動を広げることができる。現在は「先生のおすすめの本」と6年生の「おすすめの作家」がけいじ板にあがっている。
 
今後、けいじ板の活用の仕方を広げ、児童が自分たちで「おすすめの本」を交流し合う場にしていきたい。また、6年生が作成した「おすすめの作家」は印刷してパネルにし、図書室の「おすすめの作家コーナー」として利用している。
 
けいじ板「先生のおすすめの本」 図書室の「おすすめの作家」コーナー


(2)

授業でのコンピュータの活用
ア. 6年国語「作家紹介」
宮沢賢治の作品「やまなし」を学習した後、いろいろな作家の作品を読む単元がある。そこで、自分が選んだ作家の本を読むだけでなく、その作家を友達に紹介するように読書集会を計画した。
 
その中で、ワープロで紹介文をつくりそれを「おすすめの作家」として掲示板にのせて交流することも行った。
 


   

イ. クラブ
クラブでは4〜6年生の児童が参加し、ハイパーキューブねっとJr.2を使い、様々な作品をつくる。
 
6年生は、国語で学習した宮沢賢治の作品「雨ニモマケズ」を電子紙芝居の作品に仕上げた。簡潔な絵ではあるがイメージ豊かに「雨ニモマケズ」を読み取っていることがわかる。また、音声からも読み取りを知ることができる作品になった。時間を十分にとることができたこともあるが、読書を紹介し広める方法として、コンピュータの様々な機能を用いることは有効だといえる。



4.成果と課題


図書館教育を充実させるために、その環境を整えるうえでハイパーキューブねっとJr.2を使ったことは、児童が主体的な活動を行っていくことにつながった。今後も、ふるさと学習資料や読書紹介資料を充実し、いつでもどこでもだれにでも利用できるように図書館の環境を整備していきたい。また、校内のコンピュータ環境も整ってきており、追究するための道具、表現するための道具としてコンピュータを活用できるように取り組み続けていきたい。
 

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