プロジェクタを使って大きく見せたりするだけでも子どもの意欲や関心は高まり、理解も違ってきます。
1 教師にとってもITは有効な道具
(2006/06掲載)
「IT活用」と聞くと、「ITを使わなくても授業はできる」「パソコンは苦手だから無理」と思っていませんか?最近の文部科学省の調査研究で、IT活用によって教科の学力が上がることが実証されています。とくに中位下位の子どもに効果が大きいという結果も出ています。今のままでも授業はできるでしょうが、IT活用でもっと多くの子どもたちが分かるようになるのです。
しかも、パソコンを使うことだけがIT活用ではありません。普通教室でデジタルカメラや書画カメラをプロジェクタに直接つないで、写真を見せたり教科書や手元を大きく見せたりするだけでも子どもの意欲や関心は高まり、理解も違ってきます。今まで見せにくかったものが見せやすくなったり、教えにくかったものが教えやすくなったりするのですから、教師にとってもITは有効な道具になります。
プロジェクタに慣れたら、次はパソコンをつないでインターネットでたくさん公開されているデジタル教材を見せましょう。ホームページが見られるなら他にソフトや操作は必要ありません。簡単ですから、ぜひチャレンジしてみてください。
2 プレゼンテーションソフトを使って写真入り教材づくり
(2006/10掲載)
今回は、プレゼンテーションソフトを使って写真入り教材づくりにチャレンジしてみましょう!プロジェクタで提示すれば、導入教材や振り返りクイズなどいろいろな教科や場面で応用することができます。
操作は簡単です。まず、キューブきっずの「プレゼン」などのプレゼンテーションソフトで新しい画面を開きます。
使いたい写真は、キューブきっずなら素材から選べますし、デジタルカメラでの撮影、インターネットでのコピーなどの方法があります。インターネットなら、検索サイトで「イメージ」をクリックしてからキーワードを入れて検索すると、写真だけが表示されるので効率よく探せます。気に入った写真が見つかったら、写真の上で右クリックして「コピー」をします。プレゼンテーションソフトの上で右クリックして貼り付けると、写真が表示されます。画像の角をドラッグして大きさを変えたり、画像をドラッグして位置を変えたりします。文字や図形などを加えれば1ページ目が完成です!この調子で必要なページをつくります。
初めてやってみた知り合いの先生は、「私にもできた!」と喜んでいました。その先生、今では自分でプロジェクタを買って教室に常設しています。
3 ITを活用した授業実践
(2007/02掲載)
あっという間に最終回を迎えてしまいました。本当はIT活用のヒントや実践をたくさん紹介したかったのですが、そのスペースがないので、最後にITを活用した授業実践をまとめて見ることができるホームページ「“IT授業”実践ナビ」を紹介します。
“IT授業”実践ナビは日本の教育の情報化推進の中核となる教育情報ナショナルセンター(通称NICER)が公開しているもので、約500もの授業実践が、驚くことにすべて動画で見ることができます。これなら授業のイメージがバッチリつかめるので、すぐにでも取り入れることができそうです。
膨大な数の実践がありますが、校種別、学年別、教科別、活用場面別など、あらゆる視点から検索できるように整理されているので迷うことはありません。「初心者向け」もあるので、これからIT活用授業をやってみたいと思っている先生はここからスタートするのがいいでしょう。また、授業にITを活用することの意味やIT活用のヒント、留意点なども掲載されているので、IT活用授業のベテランの先生にも参考になることがあるはずです。
リンク集も要チェックです。教育の情報化に関する答申や報告書などが時系列でまとめられているので、順番に見ていくと日本の情報教育の流れがよくわかります。