授業実践リポート ICT活用&情報教育

School Now

神奈川県 横浜市立一本松小学校

“言語活動の充実”をさらに推進!

ICTを活用した新聞づくり。

 

6年生 社会科「わたしの『日本史三大事件』新聞をつくろう」
〈キューブきっず3〉活用事例 

2010/04掲載

 

新聞づくりが子どもたちの“表現し、伝える力”を伸ばす。
まとめの学習から掲示物の作成まで、〈キューブきっず3〉が活躍する。

 

『日本史三大事件』新聞づくり

 年度末(H21年度)も間近となった3学期の終わり、横浜市立一本松小学校の6年2組では、社会科の学習で新聞づくりの活動が進められていた。大判プリンター

 視聴覚教室には、児童ひとり1台分のパソコンが配備されているのをはじめ、大判プリンターを含む3台のプリンターやプロジェクター、タッチパネル式の大型ディスプレイなどが設置されている等、ICT環境は充実している。

 多くの小学校で、新聞づくりの学習は、4年時の国語科の単元「新聞記者になろう」で体験する。6年2組でも、この学習をすでに経験していることで新聞作りの基礎は学んでいる。「4年時は手書きで新聞を作りました。6年となった今回は、パソコンや大判プリンターといったICTを活用した新聞作成にもチャレンジし、情報活用能力育成の観点もふまえ、そのメリットも実感しながら歴史学習のまとめ活動を行いました。」と話すのは、クラス担任の安冨直樹先生。また、この学習に先立って、〈キューブきっず3〉の『新聞作成』ソフトを活用して、“歴史新聞づくり”の学習(5時間)を経験している。

 そして今回、歴史学習の総まとめとして、「わたしの『日本史三大事件』新聞をつくろう」を迎えたのである。

授業風景

新聞を手に持ち
教室全体に説明する安冨先生。

 

新聞づくりを通して“伝える”ことを意識する

授業風景
友達からのアドバイスをもとに、赤ペンで修正しながら新聞を完成させていく。

新聞校正

 

授業風景〈キューブきっず3〉で編集作業をする子どもたちにアドバイスする安冨先生。友達どうしの意見交換も活発に行われていた。

 

新聞
完成した新聞。 単に調べて学んだ内容をまとめただけではなく、自分の考え、感想や意見もしっかりと記されている。

 5時間で計画されているこの学習の4時間目にあたる本時は、“情報交換”の学習となっていた。

 子どもたちは、3人一組で自分が作成した新聞の内容を説明していく。新聞記事内容を見ると、単に調べて学んだ内容をまとめただけではなく、自分の考え、感想や意見もしっかりと記されている。メンバーを交代しながら繰り返した後、友達から受けたアドバイスを発表していった。「改行して読みやすくした方が良い」「簡単な言葉にした方が良い」「自分の考えが少ない」などの意見の他、安冨先生からは、「リード文は大丈夫?見出しを工夫しよう」などのヒントが示された。

授業風景 アドバイスを受けたことで具体的な修正内容がわかり、子どもたちの意欲は、さらに高まっていく。

 

新聞作成

キューブきっず3〉から、新たに追加された「新聞作成」。記事や見出し、写真等を自由に配置しながら、まとめ学習の場面で新聞づくりに活用できる。

 

 やがて、完成した児童から大判プリンターによる新聞印刷がはじまった。大判プリンターから排出される大きな用紙をわくわくしながら見つめる子どもたち。カラーで綺麗に仕上がった自分だけの大判新聞に、大きな実感と満足感を得ているようであった。

授業風景

一本松小学校の視聴覚教室で、ひときわ存在感を放っているのが、エプソンの大判プリンター「マックスアート〈MAXART〉」。先生方が提示用教材をカラーで拡大印刷するなどし、さまざまな教科・学年・場面で活躍している。もちろん教材だけでなく、校内掲示物や、屋外に掲げる横断幕など、その活用の幅は広がりを見せている。
製品の詳しい情報は、エプソンのホームページをご覧ください。

 

画面内で完結しない、大きな新聞の効果

授業風景
クラス全体に出来上がった大判新聞を見てもらう

大判新聞を廊下に掲示
新聞づくりの過程、そして新聞を掲示することにより、表現し、伝える力が磨かれる。

 

 

 A1プラスサイズにもなる大判新聞は、迫力満点。子どもたちは、自慢気にそれを見せる。もちろん、記事内容も吟味され、これまでの歴史学習の成果が凝縮されている。この新聞は、その後廊下に掲示される。

 「記事は、子どもたち自身が選択した3つのテーマが自分の言葉で掲載されています。文字数が制限された中に、自分の考え・思いを表現していく活動は、試行錯誤が繰り返されて、結果的に子どもたちの力を伸ばしていくことになり、大変重要です。〈キューブきっず3〉の『新聞作成』には、そうした作業を手軽に行うことができるメリットがあります。また、“新聞”という本来大きな媒体が大判プリンターによって、効果的なサイズで印刷できたこともうれしいですね。」と話す安冨先生。掲示物は、その他の子どもたちにとっても刺激になり、見て学ぶ学習の機会にもあたり大きな効果があるという。また、「『思考力』『判断力』『表現力』、そして自分の考えを言葉・文安冨直樹先生章にして伝える力は、掲示物によって日々磨かれていきます。学習のまとめとして活用される新聞づくりは、子どもたちの学習理解度を評価する点でも大切な成果物なのです。」とのこと。

 

〈キューブきっず3〉で思い通りの新聞作成

安冨直樹先生

 

 今回、新聞づくりのために活用されたソフトは、〈キューブきっず3〉の『新聞作成』である。子どもたちの操作の様子から、随分前から活用しているのだろうと推測していたら、「いえいえ、まだ12月に使い始めたばかりです。」と安冨先生が教えてくれた。子どもたちにとって、〈キューブきっず3〉は、大変使いやすいソフトであったようで、操作に戸惑いを感じている児童はまったく見受けられない。ひとりひとりが自分の力で新聞づくりにチャレンジしている姿は印象的であった。

 「ICT機器の活用はこうした学習活動の手段であり、子どもたちの力を伸ばす手助けになることは間違いないですね。」と安冨先生は、〈キューブきっず3〉をはじめとするICTの積極的な活用を視野に入れていた。

 

 

 

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