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自然に囲まれた松野小学校
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静岡市は、平成15年4月の清水市との合併により、立地・人口・機能などあらゆる面で県内の中心地としてさらに多くの期待が寄せられている。
太平洋へと連なる駿河湾に流れ込む安倍川は、静岡市内の西側に位置し、遠く2,000メートル級の山の頂から水を運んでくる。
静岡市立松野小学校は、景色がちょうど山並みから平地へと移り変わる付近、
安倍川河口からおよそ十数キロメートル上流の地域に立地している。校舎の背面はすぐ山が迫り、
側面は道路一本を隔てた先に安倍川が流れる。学校の周辺には水田や茶畑が広がり、豊かな自然が今も色濃く残っている。
松野小学校に通う子どもたちも、こうした自然環境を背景に、米づくりやイチゴ狩り、お茶工場見学など、地域からの支援を受けた学習活動を行うことができ、のびのびとした学校生活を送っている。現在の児童数は、約80名。各学年1
学級である。 |
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「第9回キューブ活用コンテスト」で〈グランプリ〉受賞
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松野小学校で4年生を受け持つ藤牧洋子先生は、昨年の「第9回キューブ活用コンテスト」において、授業実践アイディア部門で〈グランプリ〉を受賞。また、同校は<学校賞>を受賞している。
受賞作品のテーマは、「松野デジタル新聞―主体的・創造的な情報活用を目指して―」という実践で、子どもたちが集めた情報をデータベースで共有化し、個性豊かな表現力で作品を発表するという内容であった。
「松野デジタル新聞―主体的・創造的な情報活用を目指して―」は、子どもたちが、 (1)自分たちの住む地域について、体験や観察・見学・調査などを行う
(2)この問題解決的な学習で収集した知識や情報を共有し、自分の言いたいことや伝える内容を意識して、ページの並べ方の順序や組み合わせを工夫しながら、共同でデジタル新聞を作成する
という活動である。
収集した情報をより創造的・主体的に活用して子どもたち自身が「生きる力」を育むことができるように考えられた実践である。
この中で、集められた情報を蓄積してデータベース化する場面や伝えたい内容をより適切に表現する際のツール、さらに、実際に発表する時の手段としてキューブが活用された。 |

第9回キューブ活用コンテストでグランプリ、学校賞をダブル受賞
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3ヶ年続く「総合的な学習の時間」(4年生)の取り組み
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藤牧先生は、平成14年度から今年度まで連続して4年生を担当し、毎年「総合的な学習の時間」の中で、この実践に取り組んでいる。
平成14年度は、「好き好き松野探検隊 松野スペシャル新聞」というタイトルで、コンピュータ上で新聞作りを行っている。この年は、コンピュータに慣れ親しむと同時にコンピュータの特性を実感して、子どもたちは創造的な作品作りに励んだ。しかし、あくまでも個人レベルでの活用にとどまり、収集した情報を幅広くクラス全体で活用するまでには至らなかった。

Webページのハイパーリンクの概念を床に紙を並べて学習
そこで、平成15年度は、「情報の共有化」を課題の中心として置き、前年度の活動を継承している。さらに、表現力を高めるためにさまざまなソフトの活用を盛り込み、発表にあたっては、子どもたちがつくったそれぞれの作品をつなぎ合わせてひとつにまとめることも企画された。
そして、平成16年度は「松野わくわく探検隊」と題され、各教科との学習のつながりを意識した授業展開を図り、情報発信の責任とモラル、プライバシーの保護なども課題の中に組み込まれている。また、発表に際してのプレゼンテーション・スキルを高める時間なども設定されている。 |

キューブを使って収集した情報をデータベース化することにより、クラスの情報共有が実現
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授業見学/発表の練習
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授業を見学することができた2学期のこの日は、ホームページ形式のオリジナル教材と副読本を活用して、市内を流れるもうひとつの川である巴川について知識を深める自主学習と「松野わくわく探検隊」のスライド作成が行われていった。
2時間続きの授業の前半では、清掃工場見学で訪れた巴川の様子を理解するとともに、近くを流れる安倍川との比較が行われた。子どもたちは、藤牧先生が作成したホームページ形式のオリジナル教材と副読本「わたしたちの巴川」を参照しながら、地域の様子や川流域の人々の暮らし、巴川の歴史などをまとめ、発表まで進んでいった。
引き続き後半の授業では、ふたり一組で1台のコンピュータを操作しながら、「松野わくわく探検隊」のためのプレゼン用スライドの作成が組み立てられてゆく。
3枚構成のスライドは、教育用統合ソフト〈キューブきっず〉に内包される<プレゼン>で仕上げられる。

3D立体文字機能はワープロ、表計算、プレゼンなどの<キューブきっず>内包ツール共通
プレゼン内容をまとめる際はデジタルカメラで撮影した写真を取り込んで貼り付けたり、<お絵かき>で描いたイラストを載せたり、3D立体文字を作成するなど、学習用ツールとして特化した簡単な操作性によって子どもたちをサポートする。
また、プレゼンテーションの流れ(構成)を工夫する活動は、クラスの前で自分が伝えたいことを発表する際のイメージを子どもたちに意識させることとなり、学習を深めている。
授業の終わりには、3人の子どもたちの中間発表が行われた。発表の時間を気にする子やコメントを何度も確かめる子、大きな声で発表ができるように先生からアドバイスを受ける子など、子どもたちの試行錯誤する姿があった。
「“How to use(使い方)”ではなく、“How to
think(考え方)”」を学ばせたい」と話す藤牧先生。
活動の要所では子どもたちがコンピュータ室の中心に配置されたテーブルへグループ毎に集まる。テーブルは、ワークシートを活用したり、互いのまとめた内容を評価
したりするなどの活動の場として意図して配置されているとのこと。
展開される学習活動は決してコンピュータ操作の「How to
use」のみにとどまってはいない。

藤牧洋子先生
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新しい<キューブきっず>が活躍

ワークシートも活用して、キューブきっずの<プレゼン>で作品づくり

<プレゼン>を活用してクラスで中間発表。“調べて”“まとめて”“発表”のそれぞれの学習を今後も深めていく

お互いの発表の評価・感想は付箋が利用されている |
教育用統合ソフト〈キューブきっず〉の活用

<プレゼン>
1.ポケットバー
素材を簡単に利用。デジタルカメラの画像をそのまま利用することもできます。
プレゼンの実行中にもスライドの一覧を表示し、別のスライドを呼び出すことができます。
2.ストーリーバー
プレゼンの流れを確認しながらスライドを作成。
この授業では、今年6月に発売されたばかりの教育用統合ソフト〈キューブきっず〉が、すでに活用されていた。
昨年まで活用していた〈ハイパーキューブねっとJr.2〉からの移行も、戸惑いはほとんど感じられないという。むしろ「ボタン操作など、使いやすく、選びやすくなりました」(藤牧先生)と、好評である。
平成15年度の活動では、キューブが多くの場面で活用されていた。<お絵かき>でイラストなどを描いたり、<表計算・グラフ>を作成したり、音楽ソフト<音楽>で効果音を入れるなど、表現力を高めるための工夫が行われたという。
また平成14年度の実践結果から「情報の共有化」が課題となり、<データベース>で情報カードを作成してフォルダごとに管理したという。
まとめ・発表の場面では、平成14年度は<電子紙しばい>を、平成15年度は<ホームページ作成>を使ったとのこと。
今年度は、新しく追加された<プレゼン>の利用を予定しているという。
このようにキューブは、情報の共有化から表現力を高める場面、そして発表にいたるまで、総合的な学習の時間をはじめとする各教科のあらゆる学習場面での活動を支え、これからも支え続ける。
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キューブきっず ふつうモード
「きほん」メニュー画面

キューブきっず ふつうモード
「はってん」メニュー画面

初心者・低学年向け「らくらくモード」の
<お絵かき> |
コンピュータで子どもたちの思考が深まっていく
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「この地域には、昔からの伝承話が多く残っていて、子どもたちも地元を誇りに思っています。そして、それを伝えたいという気持ちを多く抱
いています。」と、堂森勤校長先生は話す。
学校の歴史は古く、明治7年にまでさかのぼる。かつては美和村と呼ばれ、昭和30年に静岡市に併合されて現在の校名になっている。コンピュータは平成8年に児童用に8台、教師用に1台、サーバ機1台が設置され、平成10年にはインターネット接続環境がコンピュータ室に整備された。
藤牧先生は、「コンピュータを上手に活用することで、子どもたちの思考を深めることができると考えています。何度も試
すことで、工夫をしてみたいという気持ちも芽ばえて、表現力が高まることが期待できます。子どもたちに、『自分の考えを練る』という活動を推進してもらいたいと願っています。」と話す。
また、「データベース化する際には、日付や名前などを必ず書き添えるように指導しています。これによって、情報に対して責任を持つことを教えたいと考えています。」と、情報モラルへの取り組みも視野に入れている。
「松野わくわく探検隊」が完成する今年度の終わり頃には、きっと大きく成長した子どもたちの姿があるに違いない。 |
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