|
ITそのものを教える際に、どうしても私が外せないのが実物を動かす制御です。私自身が開発に携わった自動化簡易言語と制御セットを使って
、PCにつないだ車を動かす制御を始めたのが10年前でした。この授業で毎回生徒から驚きの声が上がるのが、自分の作ったプログラムで車が動き出した瞬間です。昨年も生徒達から歓声が上がりました。生徒達は驚く程高性能なゲーム機で3DのすごいCGを見慣れてますが、こうした実物が動く事は驚きなのでしょう。「車が動くなんてビックリした」「課題を解決するためにあれこれ試すのがとても面白かったし、できたらうれしかったなー」etc生徒達の感想の一部です。
これを軸に様々な自動化の課題やアルゴリズム、現実社会のITの役割を通信技術との関わりも入れながら学んでいきます。
10年前の開発当時、プログラムといえばBASICでお絵かきなどが主流でした。しかしコンマの忘れや入力ミスなどで動かなかったり、作って絵が動いてもどうなの?と思っていました。逆に制御といえばかなり高度、マニアックなイメージが強かったです。そこで命令の入力を選択式にしてアルゴリズムを学ぶことに特化させました。簡単にプログラムが作れるだけでなく、生徒が課題そのもので試行錯誤できるように学習展開をデザインしたのです。
この学習の最も重要なポイントは、単に制御プログラムが簡単にできただけでなく、社会の中でプログラムがどんな役割を果たしているのか
、ものづくりとコンピュータがどう関わってきたのかを学ばせることにあります。まとめの方でよく使うのが炊飯器の開発を紹介した番組。マイコン制御のプログラムを開発した女性の方が「みんなお母さんが炊いてると思ってるけど、実は私がプログラムしたんですよ」というシーン。生徒達は実物を制御してきたことで実感を持って理解できます。
中学校の技術科ではプログラマーを育てるわけでもありません。逆にプログラムが社会でどんな役割を果たし社会をどう変えてきているのか
、それに関わっている人達はどういう仕事をしているのかを理解することは子ども達にとって必要なことだと思っています。そしてITの発達と共に情報通信ネットワークもプログラムと共に非常に重要な内容になってきているといえます。
10年を経て、当時作った自動化簡易言語の制御プログラムソフトは、Windows版になったり、ネットワークや自律型への対応、USBでの制御など時代に応じた機能拡張がされてきました。でも基本設計は変わりません。10年経っても使い続けられる教材というのは密かな自慢でもあります。
|

|